【2018年5月15日:台北】2018年台北国際コンピュータ見本市(COMPUTEX 2018)の主催機関は15日、スタートアップに特化したエリア「InnoVEX」に関する記者会見を開催しました。記者会見には、アウディ(Audi)の台湾法人である台湾奥迪、フランス在台湾協会商務処(Business France)、時代基金会(Garage+)、Health2Sync、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)台北事務所、オランダ貿易及び投資弁事処(Netherland Trade and Investment Office、略称NTIO)などの出展企業や組織の関係者も同席し、今年の「InnoVEX」に世界21カ国・地域からスタートアップ388社が出展することを明らかにしました。今年は従来の「ディスプレイ」、「デモンストレーション」、「ピッチ」、「フォーラム」の4大要素のほか、「ワークショップ」、「スタートアップ・ツアー」の2大要素が加わり、国内外のスタートアップのみなぎるエネルギーが注入されます。
中華民国対外貿易発展協会(TAITRA、日本での名称は台湾貿易センター)の葉明水秘書長は「『グローバルスタートアップエコシステムレポート2018』によると、全世界におけるベンチャーキャピタルのスタートアップへの投資は2017年、過去20年間で最多の1,400億米ドルを超えた。スタートアップのためのスマートなエコシステムというビジョンを打ち出すため、台北国際コンピュータ見本市(COMPUTEX)は今年、イノベーション&スタートアップを主軸に加えた。私たちは各国にまたがるスタートアップの資源と技術を集結し、且つ柔軟性の高い要素と形式を取り入れ、参加企業が十分にそのエネルギーを表現できるような舞台を提供する」と述べています。
2018年「InnoVEX」の6大要素は以下の通りです。
● 展示(ディスプレイ)
今年出展するナショナルパビリオンは昨年の4倍を超えます。今年はEU(欧州連合)、ベルギー、カナダ、フランス、日本、韓国、マレーシア、メキシコ、オランダ、フィリピン、ポーランド、シンガポール、スペインなど13カ国のナショナルパビリオンが設置されます。今年は、出展する海外のスタートアップのうち、3分の1をAI(人工知能)分野が占めるのが特徴です。日本では株式会社インキュビット、ラボラティックがAI分野で出展しています。
このほか、台湾の時代基金会(Garage+)、中華開発創新加速器(Capital Innovation Accelerator、略称CDIB)、香港のZeroth AI、マレーシアのMaGICなどアクセラレーターも合同出展します。さらに主催機関の招きを受けてAlibaba Entrepreneurs Fund、アマゾン、CCIA、デロイト、Fenox Venture Capital、インテル、株式会社ジャフコ、Telefónica、WI Harper Group、中関村など、海外から著名なベンチャーキャピタルが投資相手を探しにやって来て、地球規模の資源調達を実現します。
● 発表(デモンストレーション)
フランスとポーランドのスタートアップ企業が6月6日、特設ステージで商品の発表を行うほか、台湾創新快製媒合中心(TRIPLE)、Amazon Launchpad、アウディ(Audi)、株式会社ジャフコ、imec.xpand、Samsung NEXTなど国際的に知られるアクセラレーターやベンチャーキャピタルが同日午前11時から12時まで、台北世界貿易センター第3展示ホールで、各社のグローバル事業計画や異業種マッチング戦略などについて情報を共有します。
● フォーラム
今年のInnoVEXフォーラム及び基調講演は、産業のすう勢を反映させたものになります。フォーラムのテーマはAI(人工知能)、モノのインターネット(IoT)、ブロックチェーン、女性による起業、グローバル・スタートアップ・エコシステム、デジタル・コンテンツ・ストリーミングと映像・娯楽分野との異業種対談などで、スタートアップコミュニティの多様性がうかがえます。
● ピッチ
「InnoVEX 2018 ピッチコンテスト」は6月7日に予選、8日に決勝戦が行われます。今年の賞金総額は35万米ドルに達します。台北国際コンピュータ見本市(COMPUTEX)と民間セクターのエネルギーを結合させることで、いわゆる「ユニコーン企業」のために国際舞台を提供し、未来の新鋭企業を育てます。
● ワークショップ
今年新規追加されたワークショップは6月6日夜に開催されます。ワークショップでは台湾、フランス、韓国、ポーランド、マレーシア、スペイン(ムルシア、カタルーニャ)などの国及び地域のスタートアップ・エコシステム、ニッチ市場、政策の立案過程などを紹介します。各国のスタートアップチームが手を携え、市場、人材、技術、制度、法律などのグローバルリソースにアクセスできるようにし、且つオープンなスタイルを通して、これらが多国籍企業と協力するきっかけを生み出したいと考えています。
このほか、米国のスタートアップ出展企業の一つであるSparkAmplifyは、AI(人工知能)対応のビッグデータに関するコア技術を使って、スタートアップ初期段階に必要な高いマーケティングコストについて、解決の糸口を提示します。また、見本市開催前に行われるマーケティングに関するワークショップでは、スタートアップがどのようにすれば地域社会と相互補完できるかを学ぶことができます。
● スタートアップ・ツアー
InnoVEXに出展する海外企業は6月9日に行われる「スタートアップ・ツアー」に参加することができます。これは、台湾の著名なアクセラレーターである中華開発創新加速器(Capital Innovation Accelerator、略称CDIB)、時代基金会(Garage+)、Taiwan Tech Arenaなどを視察するものです。主催機関はまた、台湾新快製媒合中心(Taiwan RapID Innovation Prototyping League for Entrepreneurs、略称TRIPLE)とも協力し、ツアー参加企業を台湾北部にある新竹科学工業園区(新竹サイエンスパーク)の代表的な入居企業や、国立清華大学創新育成センターなどへ案内し、成功した業者と交流する場を与えます。海外企業に台湾におけるスタートアップのエネルギーを感じてもらうのが狙いです。
台北世界貿易センター第3展示ホールで行われるInnoVEX(6月6日~8日)のほか、時代基金会(Garage+)は南港展示ホール(台北市南港区)で、アウディ(Audi)は台北国際会議センターで、それぞれ最新のイベントや展示などを行います。台北国際コンピュータ見本市(COMPUTEX)は多元的で豊富な交流及びマッチングのプラットホームとして、台湾のICT産業におけるスタートアップのエネルギーをお見せするだけでなく、同時に国内外のスタートアップがその中から新たな化学反応を生み出し、科学技術分野での新たなブルーオーシャンを創出できるよう願っています。
詳細について知りたい方は下記のサイトをご覧ください。
COMPUTEX 公式サイト:http://www.computextaipei.com.tw/zh_TW/
COMPUTEX 公式Facebook:https://www.facebook.com/COMPUTEX.TAITRA/
COMPUTEXについて
台北国際コンピュータ見本市(COMPUTEX)は1981年に初めて開催されました。それ以降、30年間にわたり世界のICT産業と共に成長し、パワーアップを遂げ、そしてICT産業の発展と構造転換という歴史的瞬間を目の当たりにしてきました。当見本市には毎年、海外から4万人を超えるバイヤーが参観及び調達に訪れます。海外の大手企業が画期的な商品を発表する際、最優先で検討するプラットフォームにもなっています。
台湾のICT産業は世界のサプライチェーンにおいて重要な地位を占めています。その台湾で開催される当見本市は、グローバル・テクノロジー・エコシステムの構築を目標に掲げ、領域横断型の統合イノベーションサービスを強力な原動力とし、グローバル・テクノロジーの資源統合に新たなステージを提供したいと考えています。
TAITRAについて
中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)は、台湾企業の対外貿易や海外市場の開拓を支援するため、経済部が民間の商工団体と連携して設立した公益財団法人です。台湾最大の公益財団法人として現在、台湾北部・台北市にある本部を拠点とし、桃園、新竹、台中、台南、高雄の5か所に国内事務所を、そして世界各地に60の海外事務所を展開しています。貿易振興のための全方位的なサービスネットワークを形成し、台湾企業の対外貿易、海外市場の開拓をお手伝いしています。
グローバル化に伴う競争の激化、さらに自由で透明な市場、急速に変化する電子商取引などに対応するため、TAITRAはタイムリーで効率の高いサービスを提供することに尽力し、これからも台湾企業と共に台湾経済の安定した発展を目指します。
【報道関係者からの本件に関するお問い合わせ先】
台湾貿易センター東京事務所
COMPUTEX担当
比嘉 広達
TEL:03-3514-4700 / E-mail:higa@taitr.gr.jp