【2018年4月25日:台北】人工知能(AI)技術が進化する中、各分野でスマートアプリケーションが枝葉を伸ばしつつあります。IT分野の調査・助言を行う米ガートナーが発表した2018年の戦略的テクノロジー・トレンドのトップ10のうち、上位3位は人工知能(AI)と機械学習があらゆるものに浸透しつつある現状が指摘されました。つまり、今後数年間にわたり、事実上すべてのアプリ、アプリケーションおよびサービスは、一定レベルの人工知能(AI)を実装するようになるでしょう。また、モノのインターネット(IoT)との接続が新たな「インテリジェントなモノ(自律走行車、電子医療、ロボットなど)」の発展を後押ししながら、周囲の環境や人とより自然にやりとりできるようになると予想されます。
スマートホームの分野では今後、人工知能(AI)機能の有無がスマートデバイスの違いを左右する鍵となるでしょう。つまりそれは、その学習能力と予測機能を使って、人々の生活の問題を解決してくれるというものです。例えば、居住者が帰宅20分前に、スマホを使って炊飯器にご飯を炊くよう指示したり、あるいはスマホが居住者の睡眠中のいびきの音を認識し、居住者が手首に装着しているウェアラブルデバイスと連動し、睡眠中の姿勢を変えさせたりして居住者の健康を守るといったことが挙げられます。
訊舟科技(EDIMAX)、精英電脳(ELITE)、凌群電脳(THE SYSCOM GROUP)といったこの分野の代表的な企業が、今回の台北国際コンピュータ見本市(COMPUTEX)でモノのインターネット(IoT)の応用製品を展示します。また、華碩電脳(ASUSTeK Computer Inc.)は人工知能(AI)機能を搭載した最新機種スマホ「ASUS ZenFone 5」を展示。新たな話題を呼ぶことが予想されます。
インターネットセキュリティ・モニタリングシステムも人工知能(AI)技術の応用が期待される潜在性を持った産業の一つです。人工知能(AI)技術を搭載することで、従来のセキュリティシステムを、データ分析とその応用を使ったシステムに変えることができるとして、その応用に期待が寄せられています。例えばポーランドのCryptomage社は、人工知能(AI)の演算機能とロボット学習機能を使い、顧客のネットワークトラフィックを随時測定し、ウイルス感染やハッカーによる攻撃を未然に防ぐ商品を開発しています。米Thunder社の商品「DNS」も、人工知能(AI)の演算モデルによって未知のウイルスを検出して隔離するもので、これにより従来の課題を克服しました。
医療技術産業についても、今後は医療分野で人工知能(AI)技術の応用がより広まることでしょう。例えば今年の台北国際コンピュータ見本市(COMPUTEX)に出展する日本のスタートアップ、株式会社インキュビット(Incubit)は自社開発した方法により、人工知能(AI)システムの画像処理技術を応用して電子カルテのデータを構造化し、患者により的確な診断結果を提供し、医療サービスの質をより向上させています。
中華民国対外貿易発展協会(TAITRA、日本での名称は台湾貿易センター)の葉明水秘書長は「こうしたトレンドを鑑み、今年のCOMPUTEXは人工知能(AI)を6大テーマの一つに加えました。見本市開催中に開催されるCOMPUTEXフォーラムは『ユビキタス インテリジェンス(Ubiquitous Intelligence)』を主軸にしたもので、IBM、インテル、NVIDIAなど世界をリードするハイテク企業の関係者15名を講師に招き、産業の最新状況について分析してもらいます」と話しています。
人口知能(AI)技術はいままさに、世界中で各産業に浸透しつつあります。人々の生活、交通運輸、医療から生産・製造に至るまで、分野を超えたバーチャル・インテグレーション、オープンプラットフォーム、産業生態系の確立など、より実用的なアプリケーション及びソリューションが生まれ、画期的な技術革新を実現しています。今年の台北国際コンピュータ見本市(COMPUTEX)では、人工知能(AI)、ビッグデータ、セキュリティ・モニタリング、スマート医療、スマートテクノロジーのソリューションなどに取り組む国内外の企業が集まります。人工知能(AI)が持つ多様な成長の動力をアピールし、より多くのビジネスチャンスを生み出すよう産業を刺激することでしょう。
詳細について知りたい方は下記のサイトをご覧ください。
COMPUTEX 公式サイト:http://www.computextaipei.com.tw/zh_TW/
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COMPUTEXについて
台北国際コンピュータ見本市(COMPUTEX)は1981年に初めて開催されました。それ以降、30年間にわたり世界のICT産業と共に成長し、パワーアップを遂げ、そしてICT産業の発展と構造転換という歴史的瞬間を目の当たりにしてきました。当見本市には毎年、海外から4万人を超えるバイヤーが参観及び調達に訪れます。海外の大手企業が画期的な商品を発表する際、最優先で検討するプラットフォームにもなっています。
台湾のICT産業は世界のサプライチェーンにおいて重要な地位を占めています。その台湾で開催される当見本市は、グローバル・テクノロジー・エコシステムの構築を目標に掲げ、領域横断型の統合イノベーションサービスを強力な原動力とし、グローバル・テクノロジーの資源統合に新たなステージを提供したいと考えています。
TAITRAについて
中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)は、台湾企業の対外貿易や海外市場の開拓を支援するため、経済部が民間の商工団体と連携して設立した公益財団法人です。台湾最大の公益財団法人として現在、台湾北部・台北市にある本部を拠点とし、桃園、新竹、台中、台南、高雄の5か所に国内事務所を、そして世界各地に60の海外事務所を展開しています。貿易振興のための全方位的なサービスネットワークを形成し、台湾企業の対外貿易、海外市場の開拓をお手伝いしています。
グローバル化に伴う競争の激化、さらに自由で透明な市場、急速に変化する電子商取引などに対応するため、TAITRAはタイムリーで効率の高いサービスを提供することに尽力し、これからも台湾企業と共に台湾経済の安定した発展を目指します。
【報道関係者からの本件に関するお問い合わせ先】
台湾貿易センター東京事務所
COMPUTEX担当
比嘉 広達
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